電動機のスターデルタ起動

電気工事の気になる情報

ある解体工場で、クラッシャーが起動しないので見てくれと言われました。大変大きな三相誘導電動機を使用したクラッシャーで、起動ボタンを押すとすぐにトリップして停止することがあります。よく見ると、メインのコンタクターを起動するための、補助リレーがあり、トリップする前にうなり音が聞こえました。トリップする前に補助リレーの突起しているボタンを指で押さえると、正常に起動することが分かったので、ちょうど汎用のマグネットスイッチがあったので交換し、正常に起動することを確認して修理完了となりました。

スターデルタ起動は、三相誘導電動機の始動時に流れる大電流を抑えるための代表的な制御方式です。特に5.5kW以上の電動機に用いられ、電源設備や配線の負担を軽減する目的で広く使われています。

動作の流れと仕組み

始動時、電動機の巻線をスター(Y)結線にすることで、各相にかかる電圧が線間電圧の1/√3(約58%)となり、結果として始動電流は全電圧始動の約1/3に抑えられます。この状態でモーターが回転を始め、ある程度の速度(通常80%程度)に達したら、タイマーやシーケンス制御によりデルタ(Δ)結線へ切り替えられ、定格運転に移行します。この切り替えは、主接触器(MCM)、スター接触器(MCS)、デルタ接触器(MCD)の3つの電磁接触器を使って制御されます。MCMが電源を供給し、MCSがスター結線を構成、一定時間後にMCSがオフになりMCDがオンになることでデルタ結線に切り替わります。この切り替えは、主接触器(MCM)、スター接触器(MCS)、デルタ接触器(MCD)の3つの電磁接触器を使って制御されます。MCMが電源を供給し、MCSがスター結線を構成、一定時間後にMCSがオフになりMCDがオンになることでデルタ結線に切り替わります。

三相電源(R, S, T)から主接触器MCMを通じてモーターに電力が供給され、スター結線とデルタ結線が接触器MCSとMCDによって切り替えられます。スター結線時はモーター巻線の端を共通点に接続し、デルタ結線時は三つの巻線を三角形状に接続することで、電圧と電流の関係が変化し、始動電流を抑えることができます。

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