No.036 2011年12月 7日より転載。
■-----ボンヤリ、ウッカリの最高権力 議会----- ほとんどの住民は首長が最高権力だと思っている。しかし現実は違う。最高権力は
議会の多数派にある。議会多数派の専制、独裁だ。条例、税額、職員給与、課の設置
など市政の基本を決めるのは議会。議員が提案して、議員だけで決める事ができる。
議会に出席した首長は説明委員にすぎない。多くの場合、代理の職員だけでも十分だ。
首長は多くの場合、議員のプライドを逆なでしないように出席している。どうせ儀式。
議員たちにはそもそも決まりを作るだけの情報が無い。役人が隠している。最高権力
の議会を無知状態のお客さんにして利用する手口だ。これを仕組んできたのは役人。
役人身分は役人のトップである事務次官まで一つの身分である。
この身分全体が互いに手をつなぎ、議会を利用して国民から効率よく搾取をしている。
ボンヤリ、ウッカリした議員と首長を利用してチャッカリとやる。それが公務員身分
全体の意思である。
「国民に対する国家の兵」とも言うべき役人の手口は洗練されている、例えば、決め
るべきことを、時間切れ間際になるまで温存しておき、政治家が調べたり、考えたり
する時間が無いタイミングで持ってくる。このようにウッカリを仕掛ける。あるいは
勝手に許認可を与えたり、邪魔したり、契約書類の変造、偽造をする。こういった事
が日常的にある。
役所は役人の私物なのだ。
ほとんどの議員たちは役人に情報を依存している。もちろん裁量権に権力を依存し
ている。中には票まで依存しているのも居る。だから、役人による役人のための政治
が行われる。結局、住民にすれば「どうせ、誰を選んでも変わらない」という状況に
なる。
どうすればこれを打開できるか。まず、議員たちが行政情報を日常的に確保できる
環境を作らなければならない。職員が知りうる情報をいつでも知るための条例を作る
べきだ。
その際、役人に相談してはいけない。最高権力機関である議会が必要な情報を知らず
に政治をやってきたことがそもそも怠慢なのである。「議会はチェック機関」など、
まったく無責任な言い草だ。
加えて、議会は権力行使のトレーニングをする必要がある。例えば、1/1000
0でも良いので、税の減額をやってみる。(増税でも良いが私には好ましいとは思え
ない)何でも良いから、とにかく議員が提案して議員だけで決めて市長に通知する。
これが当たり前の手続きであり、議員が政治をすることなのである。しかし本来、議
員がすべきことをすべて役人に盗られている。議員がお客さんにされている。いや、
議員たちがその立場を自分たちで選んできたのだ。全国、同じ状態。議員多数派は選
挙で期待させながら、住民を幸せにする義務を果たそうとはまったくしていない。
完全な怠慢である。
結論
●議会は市政情報を日常的に獲得できる条例を作るべし。
●議会が条例を作り、役人に押し付ける経験を重ねるべし。
議員の皆様へ、 住民はそれができていると勘違いしています。この秘密がばれない
内にやらないとまずいのではありませんか。
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